【為せば成る】尾松陽太のブログ

可能性への道【恵比寿の美容室RICCA代表】

社会人になるということ

さて、晴れて美容室で働ける様になった僕ですが、また色んな壁にブチ当たる事になります。


まず入社初日の出来事。


ベテランの女性スタイリストに

『あなたはウチのサロンの事知ってたの?』

と聞かれました。(後で知るのですがテレビにも出てるような美容室でしたw)


僕は一言。

『いや、全然知らないっすね〜。紹介されたんで』


いやいやいやいやこれは今考えると失礼すぎですね。


そこから風当たりが強くなったのは言うまでもありません。



働き始めてからは、くやしい思いをたっくさんしました。


最初はとにかく田舎モン扱いでした。(確かに田舎モンでしたがw)

なまってるのなおして、ここ青山だから、とも言われました。

あと、ある先輩から言われたのは

『なんでそんな格好してんの?お前の実家のほうって、もしかしてみんなお前みたいな格好してんの?やばいね。』


いやいやいやいや、馬鹿にしすぎでしょw


笑ってごまかしましたが内心ははらわた煮え繰り返るくらいムカつきました。


朝礼の後、呼び出されて


『お店に合わないから着替えてきて。そもそも仕事出来ないくせに目立たなくていいから』


と言われ着替えに帰ったこともありました。


当時の僕はファッションが一番の自己表現だったので、自分自身が否定されているような解釈をしてしまい完全否定されてしまったかのように落ち込みました。



とまぁ、色々されたこと言われたことは後生大事に覚えてるもんですね。改めてちっちぇー自分に触れましたw



最初は、絶対見返してやる!今に見てろよ!という、いわゆる負の力で自分を保ってました。


正直、毎日辞めたかったです。精神的にも肉体的にも辛かったし。


でもおかんの言葉がいつも頭に浮かんで来るんです。


『耐えなさい。いま自分の与えられた環境から逃げずに向き合い続ければ、必ず次のドアが開くから。それまではそこで学ぶべき事があるんだから向き合いなさい。越えられない試練は与えられないんだから。』


とは言ってもですよ!

今この瞬間の感情に支配されて、そんな事はなかなか思えませんでした。


でも頭からこの言葉が離れなかったんです。




そして入社して2年経ったころ、環境がまるで変わってきました。


お客様からも支持されはじめ、スタッフとの信頼関係も築けてきました。

服装はいつの間にか、あれ?今日地味じゃん!派手なの私結構好きだよ!

みたいに言われるくらいに。


その時気付いたのは


自分は入社当時、仕事もまだ出来ないのに、とっても生意気で自己主張ばっかりしてたということです。派手な服を着てたのもそうです。


自由に生きてなにが悪いんじゃ!俺は何も悪くないのに周りが意地悪してきやがる!

みたいな感じですね。



でも実は


やりたいこと

表現したいこと


をやるためには、先にやらなきゃいけない事があったんです。


まず、相手が満たして欲しい事を満たして信頼を得て、初めてそれが許されるんです。


やりたいことやらしてくんねー!ってダダこねてる自分はそれを全く知りませんでした。


集団の中に入ったら、色んな人が居るので様々な物の見方や要求が存在してますよね。


それを理解し満たしていくことこそが、自由への道でした。


ある種の大人さが必要だった訳です。



ここまで言ってきたのも、あくまで僕視点の解釈なので、お店側から見ると全く違って見えるでしょう。


だったら真実はどこにあんの!?って感じですが、立っている場所によって真実なんてものは全く違ってみえるのです。真実って意外と曖昧ですね。



いろいろ言ってきましたが、僕は最初のお店にめちゃ感謝しています。


まず、こんな田舎モンを拾ってくれたこと。


不登校で一般的なルールを知らなかった世間知らずな僕を社会に対応出来るように諦めずに教えてくれたこと。


アシスタントとしての在り方や技術を繰り返し叩き込んでくれたこと。


綺麗な言葉遣いや気配り。


美容師としてのベースはここで作り上げられましたし、今でも後悔は全く無いし、皆さんに感謝しかないです。


今の僕が在るのは楽しかったこと、楽しめなかったこと、全ての経験があったからです。



そして、だんだん負の力で今に見てろよと頑張ってたのも不思議といつの間にか無くなり、楽しくなってきてたころ、



運命的な出逢い。


つまり次のドアが開きます。


23歳春、さぁ新しいステージへ!


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M字バング!!www



つづく